医師を目指す中学生

公立の中学・高校から医学部への進学は可能?中高一貫校より不利な点

公立の中学から医学部への進学はできる


家庭の経済的事情などで、私立ではなく公立の中学校や高校にしか通えないという人もいるかもしれません。

それでも「お医者さんになりたい!」という思いを強く抱く人たちも多いでしょう。

結論から言えば、公立の中学校から医大や医学部へと進学し、その後医師になることも不可能ではありません。

しかし、医学部受験に強い傾向のある中高一貫校に通う人たちと比べると不利になることが多く、相当な努力をしないと医学部に入学することはできないでしょう。

公立の中学校から、そのまま公立の高校へと進み医学部へと進学するためには、本人の努力に加え強い意志、受験勉強に励むための環境などを整える必要があります。それらを持続し続けることも重要です。

家族のサポートも必要ですし、それなりにお金もかかってくるでしょう。

公立の中学から医師になるまでのベストな進路

すでに公立の中学校に通っている人は、今から中高一貫校などに転校するのは難しいでしょうから、それとは別のルートで医学部入学を目指すことになるでしょう。

医師になるまでのベストな進路を考えると、まずは中学生の段階で医学部専門の予備校に通うことが求められます。その上で、公立の中学校から中高一貫校の高等部に入学するという進路を選ぶといいでしょう。

高校も公立に通う場合には、できるだけ偏差値が高く医学部合格者を多く輩出している学校を選択してください。

中学時代と同様に医学部専門予備校に通い続け医学部を受験し医師を目指すというルートが、公立に通う人たちにとって目指すべきルートとなります。

公立の中学・高校が医学部進学に不利な理由


あくまでも中高一貫校と比較した場合ですが、公立の中学校や高校に通う生徒は、確かに医学部進学が難しい現状があります。

その理由の中で重要なものを4つほど上げて説明していきますね。

①授業のレベル・指導する先生の質が高くない

日本では中学校までは義務教育となっています。つまり、国が決めた学習指導要領を元に授業を進めていき、すべての子供達に最低限の知識と教養を身につけさせるための授業を行うことを重視し、カリキュラムが組まれているのです。
言ってしまえば、“公立の学校では、すべての子供達が理解できる程度のことしか学べない”ということですね。

大学進学のための勉強をするわけではないので授業全体のレベルはそこまで高くなく、指導する先生の質も決して高いとは言えません。

ある程度勉強ができる子であればどの教科の問題もすぐに解くことができ、場合によっては退屈に感じてしまうのが公立の中学校のレベルなのです。

高校に関しては個人個人のレベルに合ったところが選べますが、公立の場合にはやはり教科書に沿った基本的な学力を身につけていく授業が多い傾向があります。

少しずつ学力を上げていくことはできるものの、医学部受験に必要な能力を身につけることは難しいでしょう。

②授業の進行が遅い


公立の場合は中学校も高校も、平均的な能力の子供に合わせて授業を行うのが普通です。

つまり、勉強が極端にできる子と極端にできない子にとってはあまり刺激がなく、つまらないものと感じてしまうのです。

医学部を目指す生徒にとっては、公立学校の授業はとても遅く物足りないものに感じるでしょう。

3年間で教科書をある程度終わらせればいいという考え方が基本になっていますから、とにかく授業の進行が遅く、医学部受験に求められる範囲を終わらせるまでにかなりの時間がかかってしまいます。

学校の授業に任せていては、とてもじゃないですが医学部受験に間に合わせるのは難しいでしょう。

③勉強に集中しづらい環境

そもそも公立の学校に通う人の多くは、大学受験のことまで考えてはいません

。高校は部活などを引退すれば大学受験を目指す生徒も出てきますが、公立中学校に通う生徒や偏差値が並以下の高校に通う生徒は、勉強にそこまで力を入れていないものです。

友達と遊んだり恋愛したり部活動に励んだりが中心となり、勉強のために学校に通う人はほとんどいないでしょう。中にはなんとなく通っているという人もいます。

友人から遊びの誘いがあったり、高校になると周りがアルバイトを始めたりと、何かと誘惑も多くなります。医学部受験のための勉強に集中しづらいのが公立学校のデメリットでもあるのです。

④高校受験をする必要がある

中高一貫校は文字どおり中学校から高校までエスカレーター式で進級するのが基本です。

公立中学校に通う人は自分のレベルや求める環境に沿った高校を選択し、受験しなければなりません。そのための時間や労力がもったいないと感じる人も出てくるでしょう。

公立に通う以上は避けようのないことですが、中高一貫校と比較した場合には時間や進路の選択でやや不利になってしまうことは否定できません。

公立の中学生が医学部進学の為にするべきこと


すでに公立に通っている中学生の場合、その環境の中で医学部進学に向けて動き出すしかありません。

・早くから医学部専門の予備校へと通う
・学校の授業に頼らずに先取り学習を自ら行う
・医学部合格者を多数輩出している高校を選別しておく

とにかく、今すぐにでも医学部合格を目指して勉強を始めるべきです。特に予備校に通うことは欠かせません。

家庭教師でも構いませんが、その場合には医学部に合格した実績を持つ優秀な先生に依頼する必要があるでしょう。

中学生の場合には高校の選択も非常に重要なため、何よりも医学部受験に強く多数の実績を残している高校を選んでください。

今から動き始めておけば、公立の中学校に通っている生徒でも将来医師になれる可能性は十分にありますし、その可能性を上げることもできるでしょう。

中学生から医学部を受験するメリットについてはこちらで解説しています。

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